抜けの良いスネアドラムをmixしてみよう!

皆さんこんにちは。
MI オンラインストアの販売担当 通称「D」 と申します。

 

簡単な自己紹介をさせていただきますと、普段はメディア・インテグレーションに勤めつつ、声優さんやアイドル、アニソンアーティストに楽曲提供をしたりしています。

 

この度、記事の連載を担当することになりまして、今回は私が普段行っている「スネアドラムの音作り方法」をご紹介したいと思います。

 

 

音源サンプルのご紹介

 

まずはじめに、私が用意したドラムのステムデータをお聞きください。
(スネア以外はmixがある程度完了している状態です。)

 

スネア単体(エフェクト無し)

 

「あれ...なんか既にいい感じじゃない...?」と思った方がいらっしゃるかも知れません。

 

当たり前な話ですが、素材がしっかりしていれば、最終的にイメージに近い良い音が作れます。
最近のドラム音源はスネアのピッチ、余韻、歪み感 等々をある程度作り込むことができるので、自分が納得できる音色に仕上げてからmixに取りかかりましょう!

 

当社取り扱いのBFD3(ドラム音源)はピッチ、余韻、歪み感を含む細かな調整が可能ですよ!

 

スネア音作り編 Part1

 

では早速、上記サンプルの音作りに取り掛かりたいと思います。
最初にインサートするプラグインはWaves SSL E-Channelです!

 

 

少しツマミが多くてコレ系が苦手な方も多いと思いますが、理解すれば扱いやすいプラグインです!

このプラグインは左側がEQ 右側がコンプレッサーという設計になっています。

 

 

EQ、コンプどちらも使っていくので順番に解説していきますよ。

まずは、スネアで重要な帯域を説明します。

 

・200hz~250hz  : スネアのボトム感(存在感) や太さ
・7kz~8kz : スネアの抜け感やアタック感

 

上記の2点をフォーカスしつつ、無駄な帯域をカットした設定がこちらです!

 

赤 : 150hz以下の余計な低音をカット
青 : 8kz をブーストして「抜け感」「アタック感」を強調
黄色 : 8500~9000hzあたりの「ポコポコ感」をカット
緑 : 200hzをブーストして「存在感」増し増し

 

続けてコンプレッサーも設定していきます。

 

・RATIO :  「3:1」に設定
・RELEAASE : 最速
・ATTACK : SLOW

 

Waves SSL E-Channel を使用した後のスネアの音がこちら!

BEFORE

 

 

AFTER

 

 

かなり派手な音に変化しましたね。
これぐらいクッキリとした音像にしておくと、ギターやベース、ボーカルに混ぜても埋もれない「力強いスネア」を演出することができます!

スネア音作り編 Part2

 

次に使用するのはSound Toys Decapitator 5です!

 

このプラグインはいわゆるサチュレーターというもので音を歪ませて太くしたり、温かみのあるサウンドに変化させることができます。

とにかく簡単で直感的に操作できるプラグインなので、DTM初心者の方にもオススメです。

 

 

今回は派手になりすぎたアタック感をほんのり馴染ませたかったのでDRIVEを軽く回す程度で処理を終えました。
ちなみに音のピークを叩いてくれるので、音割れ対策 にもなります。

 

Sound Toys Decapitator 5 を使用した後のスネアの音がこちら!

 

BEFORE 

 

 

AFTER

 

スネア完成!

 

最後に、ドラム全体のビフォーアフターを聞いてみてください!

 

BEFORE

 

 

AFTER

 

いかがでしょう。
ラウドロックなカッコいいスネアドラムに仕上がりましたね。

 

ちなみにこのドラムフレーズは私が大好きなバンドのとある曲のイントロです。

分かった人は...私と友達になりましょう。

 

皆様も是非お試しください!

 

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SSL E-Channel

 

 

 

 

これまでSSL 4000 Collectionバンドルにのみ収録されていたプラグインのシングルプラグイン版! ハイパスとローパスフィルター、4バンド・パラメトリックEQを備えるEQセクションは、伝説のエンジニア、ジョージ・マーティンを迎えて1983年に開発され「ブラック・ノブ」イコライザーとして知られています。

ダイナミクス・セクションには、SSL LS611Eをベースにしたソフトニー・コンプレッサー/リミッター、エクスパンダー/ゲートを備え、インサート・ポイントを、EQセクションの前か後を選ぶことが可能。

Decapitator

 

 

 

 

ほんのわずかにドライブさせて、ミックスに温かみ、パンチを加え、滑らかにする。低域、高域を調整して、ベース、ボーカル、ギターにアナログ機器の「魔法」をかける。Punishモードにして、ドラム、ボーカル、ギターを歪ませるなど、大胆な処理をする。どれほど乱用しても、結果はヴィンテージ機器のようなサチュレーションとなります。いろいろな設定をお楽しみ下さい。